オペラを観に

ザールラント州立劇場へ行きました。ルイジ・ケルビーニ作曲「メデア」(1797年パリ初演)です。それに続けて現代音楽作曲家ヤニス・クセナキスの合唱曲、ハイナー・ミュラーのメデアマテリアルのモノローグが上演されます。開演前の劇場前。

劇場の天井。

オペラ「メデア」は分かりやすい舞台で、完成度も高く個人的にはもう一度観たいと思わせるものがありました。しかしその後の合唱曲と演劇、これらは30分ありますが、これらに少し戸惑いを覚えました。まるでコースメニューで食事をした最後に、注文していないメインディッシュが来たような感覚で、自身にはオペラとどのように関係しているのか分からず終わってしまいました。特に10分近く続く演劇の部分では、私の周りの観客7、8人が順番に席を立って出ていきましたが、まるでそれも演出の一部か、それとも飽きたのか分からないほどでした。純粋にオペラを観に来た人にとっては、これらの位置づけが分からず、もっと上手い見せ方があったのではないかと思われます。合唱曲、演劇も存在感があっただけに、逆に活きていないような印象です。

終演後、午後11時前の街並みです。結果的に考えると、演出家をはじめ、人それぞれ色々な表現、考え方があるので、たまにはこのような作品を観るのも良いかもしれないという思いに至りました。