バート・デュルクハイム

今日は天気予報通り、少し雪が降る寒い一日でした。

昨日、友人とドライブに出かけましたが、向かった先はバート・デュルクハイム。ザールブリュッケンからは約1時間ほどの距離にある保養地です。この街には様々な時代の遺跡があるので、一度訪れてみたいと思っていました。ケルト人の遺跡、古代ローマの遺跡、中世初期の遺跡、中世最盛期の遺跡、近現代の建築などがあります。時間的にすべてを回るのは難しく、行きたい場所に行きました。その最も行きたい場所が中世の大修道院跡です。現在は廃墟のようになっており、壁だけが残っています。

山の上に見えるのがリンブルク大修道院跡。半島のように突き出た場所に建てられています。

駐車場から見た大修道院跡。

入場は無料ですが管理もしっかりとされているようです。中に入りました。

壁一枚ですが、分厚いです。

桜が咲いていました。

見上げなければならないほどに巨大です。

大修道院跡のすぐ横には少しスペースがありますが、建物反対側はすぐ山の斜面でした。

麓の街並みを望みます。

本来の正面入り口側に回って。

人物が写っていないので実感はわきにくいですが、いずれも高さがあります。

かつての正面入り口から、外を望んで。

大修道院跡。

上から4枚目の写真は内側から撮りましたが、こちらは外側から。

柵で囲まれた階段の下には扉がありました。地下に続いているようですが、どのようになっているのか興味があります。

かつての教会内。中央身廊と左右の側廊との間にある柱は一部土台と柱が残っていますが、それ以外は木が植えられています。夏にはここでコンサートも行われるようで、良い雰囲気が想像できます。

中央奥が内陣。教会の規模が大きいので、内陣が小さく見えます。この場所から見ても、建物が上から見たときに十字架になっているロマネスク様式の構造が分かります。

改めて駐車場から見て。巨大さが感じられます。

近くに岩切場がありますが、おそらくここから石を切って運んだと思われます。丸木に載せて運んだのか分かりませんが、それでもかなりの労力が必要だったと思われます。それを意識すると日本の城郭も山城だけでなく、平城であっても、石の移動は大変だったと思います。現在、それらが残っているのは歴史を感じるうえで喜ばしいことだと思います。

このリンブルク大修道院跡は、近くで見ても、遠くから見てもその巨大さが感じられますが、当時の修道院がそれだけ大きな権力を持っていたことが感じられます。この地に様々な時代の遺跡があるということは、それだけ交通の要所だったということ。この大修道院跡を目にして、少し当時の声が聞こえた気がしました。