久しぶりに

陽が傾き始めた頃、外に出たくなりました。
窓の外は夕陽でオレンジ色に染まり始めています。

窓の外

先日、

GF1について書きました。
普段と違う機種は新鮮味がありましたが、それ以上に
手にした時のバランスの良さを感じました。
そこでこの日は久しぶりに、(私にとって)バランスの良い、
そしてグリップ感が良い機種を持って出ることにしました。

E-1

訪れたのは家から歩いて10分ほどの場所です。
暗くなってきた時だったので手持ちで撮るのは少し難しいものがありました。

ザールブリュッケン

そして手ぶれ補正もない機種でマクロ的な撮影は難しかったのですが
以前はそれが普通だったので、全てに手ぶれ補正が効いているという今の状況に
慣れすぎている気がしました。
同時に手ぶれ補正がないと一枚一枚より丁寧に撮っていたと思います。

花

こういった色合いは好みです。
この機種の液晶は現在のものと比べると随分見劣りするもので
また書き込み速度も遅いので、基本は非表示にしています。
家に帰ってPCで確認するのが楽しみになります。
書き込み速度が遅いので、その分、ゆったりとしたペースで撮影出来ました。

ザールブリュッケン

街の方を見ると、空がピンク色に染まっています。
大きくないシャッター音が、これから夜に向かって行く
静かな街並みに合っている気がしました。
この音は結構好みです。

ザールブリュッケン

暫く歩くと更に空の色が変わってきました。
この機種はノイズも多いので今回は全てISO100で撮りました。

ザールブリュッケン

今回散歩をした場所は少し高い場所にあるので、
その階段で何枚か写真を撮ってから家路につきました。

ザールブリュッケン

今回持ち出した機種はオリンパスのE-1です。
2003年10月上旬に発売と言うことで約8年前の機種です。
画素数も500万画素で、様々な補正機能などもありません。
それでも時々持ち出したくなるのは、性能以上に何か魅力があるのかもしれません。
いずれにしても手ぶれ補正がない分、丁寧に撮る必要があります。
その丁寧に撮る感覚が、写真を撮っているという感じがして良いのかもしれません。

E-1

雨が降ったあと、外に出てみると
栗の幼果が地面に幾つも落ちています。
踏まないように歩きました。

栗

もう暫くすると、栗拾いをする人たちの姿も見られるかもしれません。
こういった光景を目にするとやはり秋は直ぐそこまで来ているように感じます。

夏の終わり

このところ涼しい日が続いています。
先日8月19日の記事「

もう秋の空?」では
どんぐりの実が幾つも落ちていて秋の気配が近づいていると書きました。
近くを歩いていると逆に夏の終わりを感じさせるような光景に出会いました。
日差しが強く、暑い夏の日には色鮮やかな花が咲いていたと思います。
緑も柔らかく優しく感じます。

草木

そういえば初夏に同じように草木を撮って
PCで等倍にして見ると葉には幾つもの虫がいましたが
この写真を等倍で見ても数えるほどしかいません。
そんなところからも季節の移り変わりが感じられます。

ドアノー写真展 3

フランスの古城へ」、「

ドアノー写真展」、「

ドアノー写真展 2」の続きです。
今回のマルブルック城でのドアノー写真展は未発表作品を始め、
このマルブルック城があるロレーヌ地方で撮影された写真など
合計300枚以上展示という規模の大きな写真展になっています。
それ以外にフィルム上映があり、彼が使っていたカメラの展示、
アトリエのミニチュア模型など内容豊かな写真展でした。
それだけ数が多いと言うことは、その分観て回るのに時間がかかると言うことです。
しかしそれでも疲れをそれほど感じなかったのは彼の写真から
何かを感じていたせいかもしれません。
他の来場者も笑顔の人が多いです。
ドアノーの写真は多くの人に幸福感に似た何かをもたらしているのかもしれません。
今回の展示は写真の持つ力を大いに感じました。
作品を観る女性

ドアノー写真展

作品を観る人たち

ドアノー写真展

各櫓をつなぐ城壁上の通路には人があふれています。
次の櫓に入るのに入場制限がされています。
壁にもドアノーの作品が大きく展示されています。

ドアノー写真展

通路の上から下を見ると壁にあるのと同じ作品があります。

ドアノー写真展

因みに通路の幅はこれくらいです。

マルブルック城

通路の上から外を見ると大きな雲が空を覆っているのが見えます。

フランスの田舎

よく見てみると雨が降っているようです。

フランスの田舎

この展望台に当たる場所からは城内だけでなく郊外まで一望できますが
風が非常に強く、外に出たものの直ぐに中に入りました。

マルブルック城

出口のところに小さなショップがあり
写真展関連のものを何か購入しようと考えていましたが
あったのはお城に関するものばかりで
ドアノーに因んだものはありませんでした。
フランス語(左)、ドイツ語(右)の写真展チラシをもらってきました。
色調やコントラストが違っています。

ドアノー写真展のチラシ

ドアノー写真展は想像した以上の規模で
驚きとともに満足行くものでした。
ここまで連れてきてくれた友人には感謝です。
そういえば写真に興味を持っている人が多いからか
カメラを提げている人も多く見かけました。
一眼レフではC社とS社のカメラを使っている人が多かったです。

ドアノー写真展 2

フランスの古城へ」、「

ドアノー写真展」の続きです。
入場制限されているロベール・ドアノー写真展ですが、
中に入ると本当に多くの人がいて驚きました。

ドアノー写真展

壁だけでなく天井やガラスケースにも作品があります。

ドアノー写真展

城内の様々な場所に作品が展示されていました。
階段にも展示がありました。

ドアノー写真展

入り口で「写真撮影はOKですが、フラッシュは禁止です」といった
説明を受けます。

ドアノー写真展

未公開作品も展示されています。

ドアノー写真展

ドアノーが使っていたカメラやスケジュールの書かれた手帳が展示されています。
男性が熱心にその手帳をのぞき込んでいました。

ドアノー写真展

ドアノーに関する映像も上映されています。

ドアノー写真展

上映を見る人たち。
席が一杯だったので私は立って見ていました。

ドアノー写真展

壁やガラスケースに展示があります。

ドアノー写真展

この展示の中でも特に印象に残ったのが1960年に撮影された
カラー写真です。
その鮮やかな色は非常に綺麗で
もしかすると現在のデジタル技術でも出せないものかもしれないと
友人と話していました。

ドアノー写真展

これら以外にもドアノーのアトリエのミニチュア模型もあり、
この写真展は見ていると時間が経つのも忘れるほどに
内容の濃いものでした。

ドアノー写真展

前回の「

フランスの古城へ」の続きです。
このお城ではフランスの写真家ロベール・ドアノー(Robert Doisneau、1912年-1994年)の
写真展が開催されていました。

ドアノー展

前回の記事からもわかるように周りには何もないような
本当にのんびりとした場所です。
このお城に到着するまで、すれ違う車も人もなく、
それほど期待せずお城を訪れたのですが
急な坂道を登ったところにある駐車場を見て驚きました。
そこには何十台どころかそれ以上の車が止まっています。
二つある駐車場では収まりきらず、路肩の縦列駐車が数百メートル続いています。
大型観光バスもあって、そこには多くの人がいました。
間違いなくモンデレンの人口以上でしょう。
お城の入り口まで登ると、そこにも長蛇の列が出来ており
どうやら入場制限されているようでした。

ドアノー展

約40分ほど入り口前で待ちましたが、ここまで人が多いのは驚きです。
それだけドアノーが国民的写真家ということでしょうか。
またそれだけ写真に興味がある人が多いのかもしれません。
そういえば待っている最中に雨が降ってきましたが
傘や雨具などを持っていない人にはお城のスタッフが
ポンチョを配っていました。そういったサービスにも驚きです。
城内中庭の壁にも大きな作品がありました。

ドアノー展

よく見てみるとお城に揚がっている旗にもドアノーの作品が使われています。
お城全体がドアノーの写真展会場になっています。

ドアノー展

この写真展が開催されていることは知っていましたが
その時はフランスのどこかの田舎、
電車では行けないような場所での開催としか知りませんでした。
しかし色々調べてみると、この写真展が開催されているマルブルック城は
ザールラント州の隣、フランス・ロレーヌ地方だと分かりました。
しかもザールブリュッケンからそれほど遠くありません。
車では約45分ほどの距離だったので友人にお願いして
連れて行ってもらいました。
内部の写真は後日に続きます。

フランスの古城へ

前回の記事「

フィルムで」で撮った写真はこの城へ行く道中に撮ったものです。
友人にフランスの古城へ連れて行ってもらいました(感謝!!)。
この日は雲の流れが速く雨が降ったり止んだりといった天候です。
しかも降るときは一気に強く降り、暫くすると晴れ間が見える、
それの繰り返しで忙しい天気でした。
のどかな田舎道が続いています。
雨のあとなので緑が光っている様にも見えます。

フランス

フランス・ロレーヌ地方のモンデレン。
人口は僅か400人の小さな街です。街と言うより集落でしょうか。
この周辺には人口100人や200人といった集落が幾つもあります。

モンデレン

そのモンデレンの集落の上にマルブルック城というお城があります。
お城へ続く一本道が見え、その右側(下の写真では右下)にいるのは牛です。
この同じ場所で2人の男女が同じように城方面の写真を撮っていました。
ドイツ・ザールルイのナンバープレートが着いた車だったので
ドイツ人でしょうか。
お城までの道中、出会ったのはこの2人だけで
それほどのんびりとした場所でした。

マルブルック城

マルブルック城は1419年から1434年に建てられた中世のお城で
ザール・ロア・ルクス地域(ドイツ・ザールラント州、フランス・ロレーヌ地方、ルクセンブルク)の
中心に位置しています。

マルブルック城

昔の写真を見ると廃墟になっていますが、1998年に10年の歳月をかけて
修復されたと言うことです。
現在は城内も観ることが出来ます。
石の壁は少し冷たくひんやりとした手触りがありました。

マルブルック城

マルブルック城

四隅にある櫓を結ぶ城壁の上は通路になっており
そこからは遠くまで見渡せます。
モンデレンの集落も見えますが、辺りは本当にのどかな場所で
ここだけ時間の流れが違っているようにも感じます。

モンデレン

のどかな風景

のどかな風景

この城を訪れたのは、単純にこの城を見たかったわけではありません。
ここで写真展が開催されているので訪れたのですが
本当にこんな田舎で写真展が開催されているのか不思議でもあり
また楽しみでもあり、そんな気持ちでお城を訪れました。

写真展パンフレット

フィルムで

墓地

時々フィルムで撮りたい景色があります。
それが被写体によるのか、それともそこにある空気なのか、
または時が経っても変わらない風景か、何故かは分からないのですが、
音楽でもCDで聴くよりレコードで聴きたいというのと同じように
フィルムの方が良いと感じる風景があります。
しかし考えてみれば、フィルムで撮りたいというより
正確にはフィルムで残したいと言えるかもしれません。
ということは、残したい風景を目にしたとき、
フィルムで撮りたいと言うことでしょうか。
この日、友人の運転する車でフランスの田舎道を走っているとき
この風景に出会いました。通り過ぎましたが直ぐに引き返してもらい
この一枚を撮りました。
もちろんフィルムカメラを持ち歩いているわけではないので
デジタル一眼での撮影ですが、自分の中にあるイメージに仕上げました。

このところ思い出したようにザールブリュッケンも暑くなっています。
30度を超える日もあり、時には湿度が高く蒸し暑く感じます。
気温が上がるとゲヴィッターと呼ばれる夕立が降ることが多く
この日も夕方にものすごく強い雨が降りました。
その後、空には雲がなかったのですが深夜頃になると
再び空からゴロゴロと雷の音が聞こえはじめ、
ピカッと光ったかと思えば近くに雷が落ちたようで大地が震えました。
雨は降ったり止んだりしています。
中庭側は普段ほぼ真っ暗です。
深夜なので教会のライトアップも消えています。
雷が光ったときにそのシルエットが浮かび上がりました。

雷

雷

対して道路側はオレンジ色の街灯がともっていますが
こちらも教会のライトアップは終わっています。
雷が光ったときは、まるで日中のように明るくなったのが驚きです。

雷

雷