微調整のデータを作る

画像を調整するとき、撮影時に感じたことを意識して調整しますが
時には、撮影時に悩んだように調整でも悩むことがあります。
特に色温度です。見たままに近い方か自分が持つイメージに近い方か。
大抵は後者の方を選びますが、希に簡単には決められない時があります。
どんな画像でもそうですが、普通は一日か数日寝かしてから
再度画像を見るようにしています。その際、モニターだけでなく
15×10センチの用紙に印刷したものを見ることも多いです。
この画像は2種類の色温度で調整が少し違っています。

画像の調整

こちらも2種類です。

画像の調整

チラシ

今回の写真展のチラシが納品されたと連絡があり、
その一部をドイツの方へ送ってもらいました。
チラシは会場であるギャラリー「華」の方にも
置いていただけると言うことです。

写真展のチラシ

後日追記
写真展のチラシを見たという方、見ず知らずの方々ですが、
有り難いことにご連絡を頂きました。
反応が少しでもあるというのは本当に嬉しいです。
どうもありがとうございます。

写真展準備のスケジュール

印刷会社の方から納品までのおおよそのスケジュールが送られてきました。
画像提出から納品までおよそ1ヶ月。
今回は6月15日までに画像を提出するということでした。
方向性決定の色調整が6月17日から21日、
色調整サンプル発送22日
方向性決定30日
色調整と出力7月1日から9日
裏打ち7日から12日
額への設置が12日から15日
発送16日という予定。
また私が現在ドイツにいて、サンプルの発送に約1週間近くかかることを考慮して
サンプルの発送が22日になりましたが、国内での場合は28日に発送ということでした。
追記
あくまでおおよそのスケジュールのため、
方向性の色調整も24日まで延び、発送が25日となりました。
今回の印刷会社の方とのやりとりは時差(7時間、ドイツの方が遅い)もあって
直ぐに返信出来ないこともありましたが、色々お世話になり、本当に感謝の連続でした。
どうもありがとうございます。

写真展のタイトル

写真展のチラシを作るに当たって写真展のタイトルも決める必要がありました。
漠然としたタイトルは決まっていましたが、なかなかしっくり来ません。
タイトルを見た人がどのような写真展か容易にイメージできるものを意識しました。
考えたものを何日間も寝かしたりしましたが、最終的には
「静かな闇、優しい光」に決めました。
逆に「闇の静けさ、光の優しさ」というタイトルも考えましたが
どちらが落ち着いた空間を演出しているか意識した結果、
前者に決まりました。

印刷会社に連絡を取る

5月某日
かねてからインターネットを見て決めていた印刷会社に連絡を入れました。
写真展の期日を考えると少し遅い時期だったと思います。
ドイツの別の街へ泊まりで撮影の仕事に行ったり、別の写真印刷の仕事が多く、
なかなか自分のことまで手が回らない状況でした。
そういったことが落ち着いたときに、印刷会社に作品の傾向や用紙など
こちらの考えをお伝えし見積もりをお願いしました。
その時点で出展予定画像の色調整などは済んでおり、
極端に言えば、そのまま出力していただくだけといった状況でした。
といってももちろんそんなに簡単にはいかず、これから調整が始まります。
印刷会社からは額装までお願いし、それにあった見積もりを送っていただきました。
半光沢紙の種類2種類(白か少し黄色み)、額の種類5種類、
額はガラスかアクリルかによっても料金が変わってきます。
その後、正式に発注し、印刷会社の担当の方とのやりとりが始まりました。
上記のドイツのとある街では桜が満開でした。

ドイツの桜

ドイツの桜

用紙を決める

写真展の用紙を考えていましたが、反射率などを意識して半光沢紙に決めました。
様々な光沢紙やマット紙なども試し、和紙も選択肢の一つに入れていましたが、
最終的には、以前から今回の写真展作品に合うと考えていた半光沢紙を選びました。
ところでドイツの写真用紙ですが、日本に比べるとその種類はかなり少ないです。
インターネットで買う分には、それなりに種類もありますが、街中のお店では
数種類しかありません。Canon、HP、Epsonなど馴染みのあるもの以外に
Avery Zweckform社やSigel社、databecker社など日本ではあまり馴染みのない
メーカーのものが並んでいます。
日本で知られているハーネミューレ社のものは店頭では見たことがありません。
そしてモノクロ専用紙も目にしたことがありません。
どこのお店でも光沢紙を多く揃えています。それだけ輝きのある写真を
求める人が多いのかも知れません。

写真用紙

出力の方向

今現在のPCは

ソニー・VAIOのAWフォトエディションを使用しています。
日本とドイツを行き来するのに、ノートパソコンは便利で
またAdobeRGBカバー率100パーセントを謳っている機種なので、
写真編集に関しては良い機種だと思います。
それを中心に他のモニタもエックスライト社の

カラーモンキー・フォト
モニターキャリブレーションして使用しています。
話は変わって、ここ最近チラシやパンフレット、新聞などに写真を使っていただくため
新聞社や広告会社、印刷会社に写真データを送っています。
JPGファイルの時もあれば、フォトショップ・CMYKモードで送ることもあります。
後日、そのまま出力されたものを送っていただいたときに、自分のモニターで見ていたものと
少し違っていることがあります。明るさや彩度など。データやりとり時に
お互いのモニターの色を合わせておく必要があると再認識しました。

vaio フォトエディション

印刷会社と用紙

前回の写真展は印刷会社が主催でしたので、印刷に関することは全てお任せでした。
今回は自分が主催なので印刷会社を探すことから始めなければなりません。
幾つかネットで探し、お願いする会社を決めました。
ですが、その前に自分がどういった作品を展示したいのか具体的に決める必要があり、
同時にそれにあった用紙も考える必要があります。
昨年より次の写真展はこういったものを展示したいと考えていたこともあって
方向性は決まっていましたが、具体的に印刷のことまで意識すると
用紙に関してもう一度考え直す必要がありました。

写真を選ぶ

今回の写真展のテーマは以前より「光と闇」といったものに決めていました。
一言で「光」といっても実際の光や、例えば戦後からの復旧といった感じの
抽象的な光もあるかも知れません。後者の方は写真そのものだけでなく、
そこにある背景まで含めたものが一つの作品となりますが、
今回は背景や場所など関係なく、前者の目に見える光を意識しました。
展示数は20枚から40枚ほどと考えていましたが、そのためにまずその倍以上の
写真を選びました。そこから全体のバランスなどを考えて、段階的に絞っていきました。
「光と闇」といっても様々な被写体があります。
今回の写真展では例えばA、B、Cと大体3つのタイプの写真を使うことにしました。
最初はその中のAタイプのものだけで構成しようと考えていました。
そちらの方が統一感があるかも知れません。
ですが自分の中でストーリーを意識したとき、BとCも必要だと思いました。
しかもメインのAよりもBとC(を合計した枚数)の方が数が多くなる可能性もあります。
ですがBとCを入れた方がより自分の視線に近くストーリー性があるような気がしました。
そしてもう一つ、写真一枚一枚の中にある時間の流れを意識しました。
今回の写真展では、静寂さを意識したので、その時の流れや動きを
感じさせないものを選びました。
その結果、テーマ的にはあっており、かつ自分でも気に入っている写真が
何枚か候補から外れました。
写真だけでなくギャラリーや写真展そのものが一つの作品と意識するならば
その写真選びも非常に重要な作業だと思います。

前回の写真展

前回の写真展
主催:(有)江刺プリント、
後援:江刺国際交流協会、胆江日日新聞社、えさしわいわいネット、奥州エフエム、歌曲の響の会、箪笥道楽
場所:岩手県奥州市箪笥道楽ARTぎゃらりい
期間:2009年8月1日(土)-9月30日(水)
「歴史の視点から見るドイツの風景」を意識したこの写真展(40点)では
色々な方にお世話になり、感謝の連続でした。後援していただいた
胆江日日新聞を始め新聞3紙の取材を受け、紙面で紹介していただきました。
新聞紙上ギャラリーでも何日間も取り上げていただき嬉しい限りです。
また奥州エフエムでも告知のために生出演させていただきました。
その放送の翌日に会場に来られた方とお話しできたことは嬉しいことでした。
2ヶ月間の期間の内、私がそこにいたのは残念ながら僅か2日だけでしたが、
本当にたくさんの方に支えていていただき、無事終了することが出来ました。
改めてお礼申し上げます。どうもありがとうございました。

山本英人写真展2009