50mmレンズ比較 まとめ

50mmレンズ比較 はじめに」をまずご覧ください。
50mmレンズ比較の記事のまとめです。
長い記事におつきあいいただき、どうもありがとうございます。
50mmレンズ、それぞれ一本だけで撮影していると気が付かないことも
10本のレンズを比べてみると様々なものが見えてきました。
今回のテストでは写真を客観的に見て、点数を自分なりに付けていました。
絞り開放なら絞り開放だけで、絞り値F4ならそれだけで。
ただ例えば各絞り値毎にシャッター速度を合わせれば
もっと違った結果も出てきたかもしれませんし、撮る被写体を変えれば
違った結果や印象になったかも知れません。
その結果で見るならば絞り開放で最も画質が良いと思ったのは9番のレンズ。
このレンズはどんな状況でも安心して開放から使えそうです。
9が頭一つ抜けていると言った感じですが、条件によっては1、2、3、4、8も
悪くありません。逆に7と10はあまり良い結果を得られませんでした。
特に7はオールドレンズ特有のふわふわ感があります。
それが好みで使う人もいると思いますし、一つの味だと思います。
絞り値F4では同じく9が良かったのですが、7と8も良い結果となりました。
この3本は絞れば安定しているようです。
逆に10や5、6は絞っても大きく画質が変わる訳でないようです。
ただオールドレンズは個体差がありますし、
また被写体によっては違う結果になった可能性もあります。
全体的な結果を見れば9や8が良く、10が今ひとつといった感じでしょうか。
個人的に印象に残っているテストは

その4の強い反射光の中での解像感と

その5のグルグルボケです。
これはレンズ性能だけでなく、独特の味が感じられるものでした。
激しくグルグルボケが出ているものは使い方次第で
大きな武器にもなるかも知れません。
今回使ったレンズとアダプターです。
レンズ名が見えるように並べてみました。

レンズ比較

そしてテストにおけるレンズ番号とレンズ名です。
1) Carl Zeiss Jena PANCOLAR 50mm F1.8 (M42)
2) Isco-Göttingen WESTAGON 50mm F2 (M42)
3) KMZ INDUSTAR 50-2 50mm F3.5 (M42)
4) MULTI COATING PENTACON auto 50mm F1.8 (M42)
5) Zenit HELIOS-44M-4 58mm F2 (M42)
6) Zenit HELIOS-44-2 58mm F2 (M42)
7) Olympus G. ZUIKO AUTO-S 50mm F1.4 (OM)
8) Carl Zeiss PLANAR HFT 50mm F1.4 (Rollei QBM)
9) Olympus ZUIKO DIGITAL 50mm F2.0 Macro (4/3)
10) Carl Zeiss Jena TESSAR 50mm F2.8 (M42)
このようにしてみると開放値1.4のレンズでF4まで絞ったときと
開放値2.8や3.5のレンズでF4まで絞ったときとは差が出てくるのは
考えられることです。逆にそこにそれぞれのレンズの特長があると思います。
この結果を見た上で改めてテストの写真を見てみると
また見方が違ってくるかもしません。それぞれ別ウィンドウで開きます。

50mmレンズ比較その1 全体的な発色

50mmレンズ比較その2 発色とボケ

50mmレンズ比較その3 アウトフォーカス

50mmレンズ比較その4 強い反射光の中での解像感

50mmレンズ比較その5 グルグルボケ

50mmレンズ比較その6 玉ボケ

50mmレンズ比較その7 暗い中で

50mmレンズ比較その8 暗い中で 2
「はじめに」でも書きましたが、大きな見方をすれば
どのレンズもそう大差ありません。写ります。
しかしその中に非常に大きな差もあります。
ところでピントを合わせているときに、お!っと思うのは
Zuiko Digital 50mm F2.0でしょうか。浮き上がるように見えてきます。
そして絞り開放値1.4のレンズ2本は被写界深度も浅いので合わせづらさもありましたが
MFアシストで拡大して合わせると全く苦ではありませんでした。
逆にインダスターやテッサーはピントの山が掴みづらかったです。
ただ6番のレンズ、ヘリオス44-2は撮る楽しさがありましたし、
同様に2番のヴェスタゴンもピントを合わせる楽しさがありました。
この辺りは人それぞれだと思いますが、いずれにしても撮影の楽しさは
画質とは直接関係無いと言うことかもしれません。
そしてそれぞれのレンズの特長、例えば解像感やシャープさ、にじみ、
発色、コントラスト、ボケの出方、ボケの綺麗さ、階調、立体感、
画の硬さ柔らかさ、質感など、それらはそれぞれの写真をご覧頂くと
分かるかもしれません。同時に、それらの性能と、レンズの表現力は
別の話だと思いますので、写す人それぞれの評価があると思います。
ただ既に製造から数十年も経ったレンズが
今もまだ使える可能性があるというのは嬉しいですね。
このテストは条件などが変われば違う結果になったと思いますが
いずれにしても楽しいものがありました。友人にも感謝です。
ここまで読んでいただき、どうもありがとうございました。