50mmレンズ比較 その1

50mmレンズ比較 はじめに」の続きです。
まずそちらをご覧ください。
今回のテストでは普段愛用しているカメラ、オリンパスE-P3(

メーカーサイト)を使いました。
マイクロフォーサーズマウントですので、35mm版に換算すると
100mmのレンズとなります。
最初のテストは午前11時前後に実施しました。
これはPCのモニタの色調整をする時間です。
直射日光はあたりません。
このテストは解像感だけでなく発色の傾向を意識しました。
カメラの設定は基本的なもの、ニュートラルな設定です。
ISO200、ホワイトバランス晴天(補正無し)、階調標準、
ノイズリダクション標準、仕上がりナチュラル、
彩度・コントラスト・シャープネスはプラスマイナス0。
画質はJPEG最高画質。
中央部重点平均測光。
絞り優先モードで露出補正はプラスマイナス0。
色空間はsRGB。
ノイズリダクションはオフにするべきか悩みましたが
カメラ性能的に問題があると思ったのと
一般的に使うことを意識して標準にしました。
ホワイトバランスも同様にこういった場面でのことを意識して
晴天にしました。オートでは変化があると思ったからです。
レンズは保護フィルターやNDフィルターも外し、
レンズフードも外しました。
マニュアルフォーカスでMFアシストを使って5倍~14倍でピント合わせ。
オートフォーカスのレンズもマニュアルで合わせました。
全て絞り開放で合わせ、一枚ごとに絞っていきます。
カメラは三脚の上に置き、被写体との距離は約100cm。
三脚は足を台などで固定。
カメラ内の電子水準器で垂直・水平をとりました。
シャッターは2秒のセルフタイマーで撮影。
手ぶれ補正オフ。

レンズ比較

レンズ比較

撮影したデータはノーレタッチ、ノートリミング。
Photoshop CS4 Extended で 700px x 525px に縮小。
数字を入れることによる画質への影響を避けるために
縮小画像をそのまま縦に並べ、その上にレイヤーで数字を入れ、
最高画質で保存しました。
ところで50mmレンズ8本と58mmレンズ2本をテストしていますが
同じ50mmと言っても微妙に画角が違っているだけでなく
その中の一本は明らかに少し広角になっています。
個体差なのか仕様なのかは分かりません。
ぬいぐるみの右にあるチャート紙はPCのモニタとプリンターの色を合わせるために作った
チャート紙ですが、プリンターのヘッダの汚れがそのまま出ていて
調整用としては使えませんでした。今回はその汚れた縦線も画質比較に使えるかと思い、
このテストで使って見ることにしました。
まずは絞り開放で撮影。
ピントはぬいぐるみの右側の目の光が当たっているところに合わせました。
画質やシャープさはこのサイズに縮小してみると
それほど大きな違いは無いかもしれません。
いずれも絞り開放なので周辺光量は少し落ちています。
ぬいぐるみやカメラの質感、チャート、特に赤系の発色、
背景の壁の色、ヌケの良さの違いなどが感じられるかもしれません。

レンズ比較

次に白線内を切り出して、100パーセントのサイズで表示してみました。
ピントを合わせたのはぬいぐるみの右側の目の光が当たっているところ、
つまり目の奥の方ですが、この切り出した場所もピント面となっています。

レンズ比較

画面の何処を見ても違いが分かると思います。
幾つか番号が付いていますが、例えば1番なら1番だけを見ていくと
画質の違いが分かりやすいと思います。
特に
・丸2番の白い箇所全体の光り具合、立体感、
・丸3番はまさにそのポイントですが黒地の上にある白く細かい糸の解像感
は違いが分かりやすいです。

レンズ比較

以下の「続き」に続きます。


ここからが記事の「続き」です。
100パーセント切り出しの違いです。
特に
・丸2番の白い箇所全体の光り具合、立体感、
・丸3番はまさにそのポイントですが黒地の上にある白く細かい糸の解像感
は違いが分かりやすいです。

レンズ比較

このようにしてみるとそれぞれのレンズの違いが分かると思います。
例えば真上の9と10を比べてみても
9がくっきりして白い箇所の立体感や黒地上の白い糸が分かるのに対し、
10は、もやっとしており黒地上の細い糸も分かりづらくなっています。
因みにレンズの順番は近くにあったものから撮影していきました。
この順番は全てのテストを通して共通です。
これまでは絞り開放での画像でしたが
次はF4まで絞った画像です。
全体的には周辺光量落ちが少なくなり
程度は違いますが
くっきり感が出て、シャープさも増しています。

レンズ比較

同様に同じ場所の100パーセント切り出しです。
全体的に解像感が増していますが、
絞ってもあまり変化のないレンズも見られます。

レンズ比較

全体像の写真を並べてみました。
以下の写真は並べたものの50パーセントの大きさになっています。
これでも分かることは分かりますが、
クリックしていただくと100パーセントのサイズになります。
別ウィンドウで開きます。
左が絞り開放、右がF4です。

レンズ比較


同じく100パーセント切り出し、
左が絞り開放、右がF4です。
100パーセントで見てみると、
F4まで絞ったときに画質が大きく向上しているものが分かります。
くっきりして解像感が増し、シャープさも増しています。
良いレベルで、またそうでないレベルで
開放から大きな変化がないように見えるものもあります。

レンズ比較


このようにしてみるとレンズの差が分かります。
大きな見方をすれば差はありませんが
細かく比較すると差があるのが分かります。
その差によってレタッチをする際の影響も変わってきます。
それぞれの画像のファイルサイズも記すことを考えましたが
画角も違っており正確ではない気がしましたので
記載しておりません。
このテストだけではレンズの性能は分からないので
更に試してみますが
こうやって色々と試してみるのは
色々な発見があって面白いです。
次のテストに続きます。