古代の道

面白い場所を見つけた!
友人がそのように言って来ました。
ザールブリュッケンから車でそう遠くない場所にある森のような場所、
その場所に彼に連れて行ってもらいました。
アウトバーン(高速道路)を降りて直ぐのところに
その場所はありました。
車を止めて歩きます。
夕方の空には今にも雨が降りそうな気配がありました。

古代ローマの道

友人が面白い場所といったのは、この写真の道です。
人の手が加えられたようにも、また自然の道にも見えます。
周りに人工的なものは何もなく
鳥の鳴き声が幾重にも響く場所でした。
そして甘い香りが漂っていました。

古代ローマの道

その道は森の中に続いています。
横を見るとすごい地層がありました。
下は斜めになっています。その上は地面と平行になっています。
地層の変わり目、その時に地面の角度がそんなに変わるような
天変地異のようなことがあったのかも知れません。
この地層だけで見ても、長い長い歴史が感じられます。

地層

森の中に続く一本道、途中で写真を撮るために何度も立ち止まりながら
更に歩いて行きました。
この石の並びを見るとどう見ても人が作ったように感じられます。
友人とは古代ローマ時代の石畳かも知れない、
そんなことを喋りながら更に歩いて行きました。

古代ローマの道

ザール川やモーゼル川周辺には古代ローマの遺跡が多く見られます。
古代ローマ時代、この地域で最も大きな街は

トリアー
現在も多くの遺跡が残っています。
ローマ時代にそこまで道があったとしてもおかしくありません。
しばらく行くと小さなプレートがあり、
そこにこの道の説明がありました。
やはり古代ローマ時代の石畳です。
商業人など多くの人がこの道を通っていたようです。
道をよく見てみると両端は凹んでいます。
昔はそこを荷車や馬車が通ったのかも知れません。
真ん中の盛り上がった部分はもしかすると古代ローマ時代の
オリジナルの道の高さかも知れません。
低い両端はそれだけ人が通った、言ってみれば人の重みで
低くなったと言うことでしょう。
つまりそれは歴史の重みとも言えます。

古代ローマの道

ここは特に遺構として整備されているわけでもなく
周りも自然の姿がそのまま残っているような場所です。
現代にも続く古代の道があると言うことに興奮し、感動しました。

先日訪れた原生林や、この古代ローマ時代の石畳など
ザールブリュッケンの周りには
まだまだ面白い場所が多くありそうです。
そんなとろこにもザールラントの魅力があるかも知れません。

古代ローマの道

ビアガーデンにて

家からそう遠くない距離に小さな小さなビアガーデンがあります。
散歩途中に立ち寄りました。
といってもビールを飲むためではなくアイスを買うためです。
ここ最近、気温も20度以上となり少し汗ばむ日が続いています。
近くのテーブルでは女性たちがビールを飲みながら喋っています。
その足下には犬が大人しく座っていました。
眩しい夕陽を浴びながら佇む犬を見ていると
その犬の時間が私の中にも流れてくるように感じました。

ビアガーデンにて

公園へ

家から歩いて5分から10分ほどの距離にある公園に行きました。
日陰の優しい緑が印象的です。
少し黄色が飽和するくらいを意識して撮影しました。

公園

風があって垂れ下がった葉が揺れています。
夏の時期は花壇に色とりどりの花が植えられ、
華やかな世界になりますが、少し時期が早かったようです。

公園

夕刻時だったので日陰の場所は薄暗く、
その中にも存在感ある花がありました。

公園

ベンチはひっそりとしています。
そこはしばらく誰も座っていなかったのか黄色い花粉が積もっていました。

公園

夕方のカフェ

夕方、近所のカフェを訪れました。
風が吹けば涼しく感じられるほどに、少し気温の高い一日でした。
多重露光で撮影。2コマです。
ここにも写真の面白さ、奥深さがあると思います。

カフェ

隣のテーブルでは白ワインを飲んでいるようでした。
ワイングラスが夕陽を受けて輝いています。

カフェ

ここのカフェは騒がしくなく、静かでのんびりとした雰囲気があり
本を読んでいる人、新聞を読んでいる人などをよく見かけます。
書き物をしている人もいて、オープンカフェながら
独特の雰囲気があります。

カフェ

栗の木

真っ青な空の元、栗の木の存在感が強くなってきました。

栗の木

綺麗な白い花ですが、これによってドイツでは花粉症に悩まされる人が多いと言うことです。
見方によっては深海にいる生き物のようにも見えました。

栗の木

日の丸

昨日11日、ザール川にかかるアルテ・ブリュッケ橋を渡っていると
停泊している船に日の丸が見えました。
この船は普段からここに泊まっていますが
日の丸を見たのは初めてです。

ザール川

川岸の方へ行ってみました。

ザール川

もしかすると東日本大震災発生から1ヶ月なので
その追悼の意味があるのかも知れません。
改めて被災された方々にお悔やみ申し上げると共に
一日でも早い復興をお祈り申し上げます。

ザールブリュッケン消防100周年 2

前回の記事の続きです。
ザールブリュッケン消防100周年イベント、こちらはモノクロです。
右側の建物から白煙が上り、消防隊がはしごに登って救出活動を行っています。

消防100周年

ポンプ車の入場です。

消防100周年

放水作業中。

消防100周年

消火活動も終了し、死者ゼロと活動報告です。
市民からは歓声が上がりました。

消防100周年

号外の新聞を読む女性たち。

消防100周年

イベントが終わったあとの石畳。
放水作業やバケツリレーで濡れています。

消防100周年

このイベントでは100年前の消火活動が再現されました。
ザールブリュッケンは領主や所属する国家、宗教が何度も替わっているので
街の歴史はあっても伝統がありません。
こういった昔ながらのものを目にする機会も少なく
多くの人が楽しんでいるようでした。

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ザールブリュッケン消防100周年

ザールブリュッケンの中心、ザンクト・ヨハンナー・マルクト(という名の広場)で
ザールブリュッケン消防100周年のイベントがありました。
1911年に組織された消防で、現在ザールラント州にある唯一の公的な消防組織です。
気温は22度まで上がり、また日差しが強く、この時期としては暑い一日でした。
青空の下にイベントを示す横断幕があります。

消防100周年

イベントの司会の2人。窓から顔を出して喋っています。

消防100周年

この日は300人以上の消防士が当時の歴史的な格好をしていました。
人混みの中を通ってその消防士たちがパレードしてきました。

消防100周年

「青空と髭」というタイトルが似合いそうな一枚です。

消防100周年

はしご車の入場。

消防100周年

バケツリレーには市民も参加しています。
リレーは2列あり、一方は噴水から水をくんでポンプ車に送ります。
もう一方はポンプ車に水を入れて空になったバケツを戻す列です。

消防100周年

この日は消防士たちだけでなく、一般の人たちも歴史的な衣装を着ていました。
その中には市長の姿もありました(市長の写真はありません)。

消防100周年

放水作業中です。右の建物から白煙が上がっていますが
水圧があるからかホースが言うことを聞いてくれません。
暴れています。周りで見学していた人の一部は濡れていました。

消防100周年

号外の新聞を配っています。

消防100周年

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ザールラント州立オーケストラのコンサート

4月3日(日)、4日(月)に市内コングレスハレというホールで
ザールラント州立オーケストラのコンサートがありました。
第6回定期演奏会で、演目は前半がヨハネス・ブラームスの
「ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調作品102」、
後半がヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの「レクイエム」でした。
指揮はザールラント州立劇場音楽総監督トシユキ・カミオカ(上岡敏之氏)で
チケットも完売でした。

コングレスハレ

気温も低くなく、暖かく過ごしやすい一日です。
両コンサートとも冒頭に、
このコンサートを東日本大震災の犠牲者に捧げるという挨拶があり、
休憩時間には寄付のお願いがありました。
コンサートは非常に盛り上がるもので、
私自身、これまで何度かドイツで聴いたモーツァルトのレクイエムの中では
最も面白い演奏でした。
後日の報道で、このコンサートでは約5500ユーロの寄付が集まったとありました。
先日、ザールブリュッケンではルートヴィヒ教会でも

チャリティーコンサートが行われ、
トリアー市やザールルイ市、ザールラント音楽大学でも
同様のイベントが企画されています。
その他、ザールブリュッケン市内の教会では
東日本大震災の追悼ミサが4回なされました。
私自身も出来ることをやっていきたいと思います。