独仏公園へ 3

前回の続きです。
独仏公園へ花の写真を撮りに行ったのですが、花壇は既に土だけになっていたので
花壇を求めて更に奥まで歩いて行きました。
ところで奥の方には別の入り口があります。
入り口近くだからか人が多くなってきました。
その入り口からそう遠くない場所に木々が立っている場所があり、
その木々の間には数人の人が集まって何やら上を見ています。
視線の先を見ると、そこには幾つもの風鈴がありました。
これは何ですか、とそこにいる人たちに伺おうとしたところ
彼らも、これは何だろう、、、というようなことを言っているのが聞こえてきました。

名誉の谷

その風鈴の木があるのは墓地です。
その中の一つのお墓の上に風鈴があります。
身内の人が取り付けたのか、しかしそれにしては高い場所にあるので
一般人が簡単に取り付けられるようなものではありません。
ここは「名誉の谷」と呼ばれる場所で1870/71年の普仏戦争の戦場でした。
この戦いでフランスに勝利し、ドイツは統一します。
この名誉の谷にはその兵士たちのお墓があり、名誉墓地となっています。
墓地といっても怖い雰囲気はありません。
独仏公園内にある小さな茂みにあるといった感じで
墓地の中や周りは普通に人が散歩しています。

名誉の谷

子供がここで追いかけっこをして遊んでいました。
疲れた子供はそのまま墓石に腰掛けています。
その感覚は日本人にとってはあまり馴染みがないと思いますが
ドイツでは墓地は公園のように整備され、そこで読書やピクニックを
している人も多いので、ドイツの人にとっては墓地でありながら
墓石は単にオブジェ的なものなのかもしれません。

名誉の谷

独仏公園へ 2

前回の続きです。
家から歩いて独仏公園へ向かいました。
直線的に行くと25分ほどで行くことが出来ますが
山を越えなければなりません。
山を迂回していく道は平坦ですが40分ほどかかります。
この日、行きは迂回して平坦な道を歩き、帰りは山を越えました。
独仏公園内は直線的なロープウェイがあり、
それに乗って移動する人もいます。
ただ端から端まで歩いても30分もかからないほどなので
そのまま歩いて散歩をする人が多いです。

独仏公園

この日、この公園を訪れたのは花の写真を撮りたいためでした。
これまで花の写真と言えば街中スナップの中で撮ったくらいしかなく
花を目的に撮影に行ったことはほとんどありません。
先日、友人の先輩がロンドンから来られ、その方のブログを見せていただくと
花の写真が多くありました。単純に花の写真と言うよりは
花に対する愛情を撮ったといった感じでしょうか。
それに動かされ自分でも花を撮りたくなったのでした。
それで市内で大きな花壇などがある公園、独仏公園を訪れたのですが
時期が終わったのか花壇に花はありませんでした。

独仏公園

最初に入った入り口の直ぐ側の花壇に咲いていたものが
数的には一番多く咲いていたかもしれません。
このときは奥に行けば咲いているだろうと言う気持ちがあったので
ここでは撮りませんでした。

独仏公園

独仏公園へ

ザールブリュッケンの街の端の方、つまりドイツとフランスの国境近くに
独仏公園という自然公園があります。
ここを散歩するために車かバスなどで行く人が多いですが
市内中心部から歩けないわけではありません。
というわけで天候も良かったので歩いて行くことにしました。
散歩するために公園に行くと言うよりは、公園までもが既に散歩という感じですが。
その道中に、下の写真のような大きな岩があります。
ここだけでなく、市内には何か所も見られます。

独仏公園

角度を変えてよく見てみると人の手が入っているのが分かります。
かつてここに例えば防空壕的なものや貯蔵庫を作った(作ろうとした)ために
こういった跡が残っています。

独仏公園

独仏公園内にも同じようなものが幾つかあります。
これらはほぼ全てが第二次世界大戦時の対フランス用防御施設です。
こちらから見るとコンクリート製の構造ですが、
反対側から見ると木が植わって自然の高台のように見えるので
敵からは気づかれにくいようになっています。
この場合、向こう側がフランスというわけです。
因みに実際の国境はもっと先にあります。

独仏公園

独仏公園やその周辺にはこういった対フランスの防御施設跡が幾つも残っています。
現在は特に手入れされることもなく、入り口をふさいで放置されています。
公園のある場所もかつては戦場でしたが
現在はそういった雰囲気もなく、のどかな場所となっています。

独仏公園

映画「告白」

家の近くにある映画館で日本の映画「告白」(監督・中島哲也)が上映されました。
日本語上映でドイツ語字幕です。
ミュンヘンに住んでいた頃、大学の帰りに何度か映画館に行きました。
小さな映画館は曜日などにもよりますが(今のレートで)300円ほどで新作が観られます。
ザールブリュッケンのこの映画館は約600円でした。

映画館

建物入り口は写真に写っていないところにありますが、小さな映画館です。
「告白」のポスターが目を惹きます。

映画館

この映画館はスクリーンが3つあると言うことですが、
その中で中間の約50席あるスクリーンで上映されました。

映画館

客は20人ほど入っていたでしょうか。他は(おそらく)ドイツ人ばかりです。
上映が終わってからも席を立たずに無言で座っている人たちがいましたが
それだけ映画から何かを感じ取ったのかもしれません。
今月末にもう一作品、日本の作品が上映されますが
時間を見つけてそれも観に行きたいと思います。

ジオラマ風に

アートフィルターでジオラマ風に撮る時、それに適した風景があります。
場所的には良かったと思いますが、人が歩いていればもっと良かったです。

ザールブリュッケン

移動中でゆっくり撮影出来ませんでしたが
次回はそれを目的にここを訪れたいと思います。

スクロヴァチェフスキのコンサート

ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団の
コンサートが市内のコングレスハレ(会議場ホールという名のホール)でありました。
指揮は同オーケストラ首席客演指揮者の
ポーランド人指揮者スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ。

パンフレットとチケット

このコンサートは彼の88歳の記念コンサートで早い時期から完売になっていました。
希に前日くらいに戻ってくるチケットがあるので、チケット売り場へ行って
「明日の・・・」と言いはじめたところ、「残念ながら完売です」と直ぐにこたえがありました。
もしかすると同じように聞きに来ている人が多いのかもしれません。
しかし当日、運良くチケットを手に入れることが出来て聴くことが出来ました。
来週の今頃、このオーケストラと指揮者は日本ツアー中です。

流し撮り

前日と同じ場所です。
撮影が早く終わったので
横にある自転車道を通る自転車で流し撮りをしようとしました。
ただ使うカメラはミラーレス機で、レンズもAFでは絶えず迷うレンズで試しました。
この組み合わせを仕事などで使う時はMFで使うことが多いです。
予め大体の場所を予想してピントを置いておきます。
自転車が見えればそこでAFでピントを合わせますが、
やはり迷います。

流し撮り

自転車によって走る速度が違っているので難しいです。
またミラーレス機なので連写性能はよくありませんが
それでも撮っている時は楽しいものがありました。
子供はヘルメットをかぶっています。

流し撮り

街中に戻る途中、同じようなシャッター速度で歩きながら撮影しました。
やはりぶれています。
このときはミラーレス機専用のレンズに交換しました。

流し撮り

木陰から自転車が出てきて咄嗟にピントを合わせましたが
このレンズとの組み合わせなら、直ぐにピントがあった気がしました。

流し撮り

自転車の速度がそれぞれ違っていたり、走る場所も同じではないので
失敗も多いですが、それでも撮影は楽しいものがありますね。

暑い日

先週まで最高気温が20度以下の日が続いていましたが
最近は25度前後の日が続いており、色々なところで
「ようやく夏が来た!」という声が聞かれます。
ザール川沿いでも日光浴している人や寝転がって太陽の眩しい光を
楽しんでいる人が多いです。

ザールブリュッケン

別の箇所ではビーチバレーをしていました。

ザール川沿い

しかし陽が傾くのが随分早くなりました。
やはり夏とは違って秋です。

ザール川沿い

傾き始めた陽が街を染め始めています。

ビスマルク橋

植物園へ

前回の

「大学へ」の続きです。
植物園はザールラント大学構内にあります。
特にこれと言った用件があったわけではありませんが
時間が出来たので訪れてみたという感じです。

植物園

開園時間を見てみると温室は早く閉まるようなので
まずここを訪れてみました。

植物園

温室内は湿度が高く、その匂いがします。

植物園

普段、街中では目にしないような花や数種類のサボテンが目を引きます。
そのなかにあるサボテンの花が可愛いです。

植物園

ドイツの他の街にある植物園や日本の植物園を想像して
ここの植物園を訪れましたが、温室の建物周辺には
大きな花壇などがあるわけでもなく、温室が施設の中心のような感じでした。
学術的には貴重なものがあるのかもしれませんが
もう少し植物園らしいものを期待していた私にとっては
少し予想外な場所でした。
足下を見ると、ドングリの実が幾つも転がっていました。

植物園

大学構内を回ってちょうど来たバスに乗りました。

大学へ

ザールラント大学へ行きました。
大学は街中ではなく、山の中にあります。
街の中心部から歩いて一時間もかからないと思いますが
バスで行くことにしました。十数分で到着します。
大学正面にはドイツ語とフランス語でザールラント大学と書かれています。
バスは大学構内にある停留所まで走っていますが、
入り口前で降りました。

ザールラント大学

この大学は当初、フランスのナンシー大学の研究機関として設立されました。
1948年に設立されましたが、当時のザールラントはドイツに加入しておらず
自治領として、政治的・経済的にはフランスの影響下にありました。
フランスの支援によって大学が設立されたと言うことです。

ザールラント大学

ツタのある建物を見ていると歴史が感じられます。
これらの建物は元々大学として建てられたわけではなく、
1937年にドイツ軍の兵舎として建設され、
戦後、それらが大学施設になったと言うことです。
そんなことを意識して建物を見ると「重厚さ」が感じられる気がします。

ザールラント大学

現在、学生数は約17.000人ということです。
大学の周りには様々な研究機関や施設があり、大学一帯は研究機関の並ぶ地域となっています。
写真の建物は大学の建物です。

ザールラント大学

大学を訪れたのはここにある植物園に行くためです。
それについては次の日記で。