水晶の夜

1938年11月9日の夜、ドイツ各地で反ユダヤ主義暴動、迫害が発生しました。店舗やシナゴーグが破壊、放火され、破壊されたガラスが月明かりに照らされて水晶のようにきらめいたところから、いわゆる「水晶の夜」と呼ばれているものです。

ところで戦後、1992年にドイツ人芸術家グンター・デムニックによって始められた「つまずきの石」という名のプロジェクトがあります。これは強制連行されたユダヤ人が住んでいた家の前に、そこに住んでいたユダヤ人の名前を彫って埋めていくもので、現在のドイツでは合法的な活動とされています。地面に埋められているので、踏みつけられていると感じる人が反対運動を起こしたこともありましたが、現在ではドイツ国内1099の街で、21の周辺各国でもその活動は広がっており、世界最大規模のモニュメントとして知られています。

ザールブリュッケンにも幾つかその「つまずきの石」があります。今日は「水晶の夜」が起こった日なので、その石の側に蝋燭が置かれていました。