コンサートへ行く

私が住むドイツ・ザールブリュッケンには二つのプロ・オーケストラがあります。
ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団とザールラント州立劇場の州立オーケストラ。
私はクラシック音楽やオペラが好きで時々劇場やホールに足を運びます。
ザールブリュッケンでは特にザールラント州立劇場を訪れます。
そのザールラント州立劇場の2010/2011年シーズンが9月5日(日)に初日を迎えました。

コンサート

この日は州立オーケストラによるシンフォニー・コンサートで
会場は市内にあるコングレスハレ。
プログラムはモーツァルト「ピアノ協奏曲第24番」(1786年作曲)と
マーラー「交響曲第5番」(1902年作曲)。
ピアノはフランス人ピアニスト、アンヌ・ケフェレックで
指揮はザールラント州立劇場音楽総監督トシユキ・カミオカ(上岡敏之氏)
となっています。
やはり生演奏は緊張感や臨場感があって独特の雰囲気があります。
生演奏の音楽を楽しむだけでなくコンサート会場独特の雰囲気も
会場を訪れる楽しみの一つかもしれません。
そして会場を何度も訪れることがあります。
例えばオペラでも好きな演目なら、同じ出演者でも何度も通います。
同じ出演者であっても、やはり人間が作るもの、毎回同じようになるとは限りません。
観客も違っています。一公演一公演それぞれが一期一会的なものかもしれません。
話はずれますがそれは写真撮影にも当てはまることだと思います。
同じ場所に翌日同じ時間に行っても、天候やその場の状況などによって
その前と同じ写真は撮れないことから、写真も一期一会と言えると思います。
写真でもコンサートでも毎回違っている、その違いが面白いと思います。
それ故その場所には何度も足を運ぶことになります。

コンサート

コンサートは翌月曜日にも同じプログラムで演奏されました。
私は当初、日曜日だけ聴く予定でしたが、思った以上に面白いコンサートだったので
月曜日も会場を訪れました。日曜日は9割、月曜日は完売に近い状態でした。
両日ともカーテンコールはものすごく盛り上がり、
観客の拍手がいつしか早い手拍子になりました。
文字通り観客が一つとなった拍手、それは数分間続きました。
日曜日、コンサートが始まる前の気温は14度と少し肌寒い一日でしたが
その寒さも吹き飛ぶような熱気がコンサート会場を包み込んでいました。
その場の雰囲気は何とも言えないものがあります。
これも生演奏独特の雰囲気の一つではないでしょうか。
こういったコンサートを聴いていると色々な世界が思い浮かび、
非常に良い刺激があります。
そして終わった後、友人知人たちと色々感想を話すのも楽しい時間です。
色々な人の色々な感想を聞くと、様々な視点があることに気付かされます。
何かを発見できること、それもコンサートを訪れる一つの楽しみかもしれません。

コンサート