湖ではなく、大きな海を目にしたのは随分久しぶりな気がします。
この日は朝方、雨が降っていたようですが、
午後には止み、青く澄んだ晴れ間が覗いています。
しかし風があり、大きな雲がやってきたかと思えば
隙間の多い雲も流れていくなど
変化の多い空模様でした。
雲間から差す光も僅かの間に角度が大きく変わっています。
その中でも遠くの水面を照らすスポットライトのような光が印象的でした。
海の近くを歩くと磯の香りが漂ってきます。
しかし少し離れている場所を歩いているからか
波の音はそれほど聞こえてきません。
歩く人の足の角度や杭(のようなもの)との距離感などを意識して撮影しましたが
頭に描いたイメージ通りの写真を撮るために
意識を集中して撮影していました。
「この一枚が撮れればもう今日は何も撮れなくて良い」
と言う心境でした。言ってみれば魂のこもった撮影だったと思います。
縦構図の写真は、そこに流れる間(ま)を撮りたかったので、あえてこの切り取り方にしました。
逆に思いっきり飛ばしてみました。
こういった雰囲気もすごく好きです。
のんびりとした時間がそこにはあるような気がします。
雲間から降り注ぐ斜光や風など、本当に良い景色に恵まれました。
私としては非常に満足いく撮影が出来たので
もうこのまま帰路に着こうかと思いましたが
本来の目的地はこの先だったので、行ってみることにしました。