フランスへ買い物に行く

私が住むザールブリュッケンはフランスとの国境に接しており
EUになってからは検問などもほとんどなく
自由に行き来できます。
友人の車に乗せてもらって新しい家に必要なものや
食料品などをフランスのスーパーに買いに行きました。
街中から国境までどれくらい時間がかかるか調べていませんが
感覚的に15分ほどという感じです。
ですので実際はもう少しかかっているかもしれません。
お店の駐車場ではフランスナンバーだけでなく、ドイツナンバーの
車もよく目にします。
フランスの郊外型大型スーパー、そこはザールブリュッケンよりも
食料品が豊富で特に魚やデザート類はかなりの量があります。
また値段も物価や消費税の違いからドイツよりも安く購入できます。
(ドイツの消費税は19%、食料品などは7%。
対してフランスの消費税は19.6%、食料品などは5.5%)
ただカメラ関連はドイツ同様、それほど品揃えがよいわけでもなく
また

以前日記でも書いた日本で見られる熱気のようなものもありません。
ここへ来ると毎回同じデザート、コーヒー、エスプレッソを購入します。
そしてドイツでは手に入らない珍しいものを購入します。
今回はカップヌードルを購入しました。
味噌椎茸味とチャンポン味です。
上面のデザインは同じなので、上から見ただけだと、
どれがどの味かは判断できません。
同じパッケージを使うのは合理的だと思いますが
不便な点も多いと思います。
しかしそれがフランスの考え方かもしれません。
容器もプラスチックです。

カップヌードル

そういえばこのスーパーには別の日本風カップ麺がありました。
楽(Tanoshi)というブランドですが、日本のメーカーではないようです。
鉄板焼き味と寄せ鍋味です。

カップ麺

ドイツのカップヌードルと比較してみました。
(下の写真のそれぞれ左側がドイツのカップヌードル)
大きさなどは同じように見えます。
因みにこのドイツのカップヌードルは鳥カレー味。
他には鳥、牛肉、シーフードなどがあり、
珍しいところではブロッコリー味やトマト味があります。
調べてみるとドイツでは現在10種類発売されていると言うこと。
国や地域が変われば食の好みも変わるようで面白いです。

カップ麺

鍵の引き渡し

古い家の方の鍵を管理人に返還しました。
管理人と一緒に各部屋を周り確認していきます。

古い家

引っ越しで中身が空になり、電気なども外したので
古い家の方は寂しく音がよく響きます。
この家は床がタイルで珍しい住居でした。
家具がないと何故か狭く見えてしまいます。
この写真では天井の高さや窓の大きさが伝わりにくいですが、
ものがあると天井までの高さがわかるので
部屋がより広く見えるような気がしました。
この古い方の家はメゾネット住居(複層住居)で
アパート(マンション)の3階と4階で一つの住居でした。
階段には自分で撮影した写真をシンプルに飾っていました。
時々写真を差し替えます。
引っ越し直前に撮ったものなので殺風景になっている気がします。

古い家

古い家

更にその上には天井から降りてくる梯子を使って登る屋根裏部屋がありましたが、
ここは何年間、何十年間、使われていなかったようで
私も覗いただけで一度も入りませんでした。
管理人曰く、屋根の工事をする時だけ出入りすると言うことでした。
別の部屋です。
ここではこの壁を使って人物撮影も行いました。
そのときの写真は2009年の催しでチラシやポスターに使っていただきました。
また黒色の布で壁と床を覆い、黒バックで人物写真も撮りました。
そういったことを思い出すと懐かしい気がします。

古い家

この家での最後のパーティーは先日の

餃子パーティーでしたが、
古い家のお別れパーティーのようなものになりました。
鍵を返す時、やはり寂しいものも感じます。
ありがとうという気持ちでした。

台所と洗濯機

先日の引っ越しに関する記事

「引っ越しの日」の最後で書いたことです。
引っ越しは順調に進んだのですが、予想外のことがありました。
新しい家の方には洗濯機を置くスペース(小部屋)があるのですが、
持っている洗濯機がその小部屋の入り口幅より大きく
中に入れることが出来ません。
洗濯機は標準サイズです。
引っ越し業者の方が、フロントスイッチや大きな天板など
外せるものは全て外しても通りません。
困りました。他に外せそうな場所を探したり、
洗面所やバスルームにおけるか考えましたが難しそうでした。
結局諦めて、買い換えることになりました。
全くの予想外のことです。
そしてもう一つ気になっていることがありました。
これは引っ越し前から気になっていることで、
台所(システムキッチン)に関してです。
ドイツでそれは家具と同じように扱われ、引っ越しする時に
持って行くことがよくあります。
家探しの時も新聞などには「台所付き」と表示された物件があります。
言い換えれば、台所が付いていないのが一般的と言えるかもしれません。
新しい家には最初から台所がありました。
ですので、これまでの台所を売る必要があります。
そうしないと建物が取り壊される時に同じように取り壊されます。
それは残念で台所が可哀想な気もしました。
隙間が空いているところは洗濯機が入っていた場所です。
ドイツでは台所に洗濯機を置く家も多いです。

台所

張り紙をしたり、ネットの「売ります・買います」的なサイトに出しました。
その時点で自分が古い家に入れるのは残り僅か5日間だけで
その間に売れなければ何か考えなければなりません。
その台所一式と洗濯機をまとめて売ることにしました。
サイトに出した翌日に幾つか問い合わせがあり、
直ぐに見に来るという人がいました。
兎に角直ぐに持って行ってくれるのであれば、値段はこちらが
思っていた値段より安くなっても構いません。
その場で交渉がまとまり、
翌日夕方に台所と洗濯機を取りに来ると言うことになりました。
台所の解体作業は4時間ほどかかりましたが、
無事、洗濯機を含めて全てのものを持って行ってもらいました。
その方たちの新しい家でも大切にしてもらって欲しいものです。
台所があった場所は何もなく、
ものがあった時よりも狭く感じられるのが不思議です。

台所

いずれにしても台所と洗濯機の問題が9月中に解決したので
安心しました。

ネット環境の復活

引っ越しが終わり、ようやくネット環境が復活しました。
まだ新しい家での整理や古い家の掃除などで忙しく、
落ち着いていませんが、少しずつ、
引っ越し期間中のことも含め更新していきたいと思います。
(9月29日までのことは下の方に更新されていきます。)
どうぞよろしくお願いいたします。

トリアーへ行く 最後に

「トリアーへ行く」

「トリアーへ行く その2」

「トリアーへ行く その3」 の続きです。
トリアーへ行った時に街中ではスナップ撮影をしながら歩いていました。
絵になる人が多かったように思います。

トリアー

トリアー

トリアー

トリアー

トリアー

トリアー

やはりこういった撮影は非常に楽しく、
絵になる人たちに感謝です。
今回のトリアーへの旅では建物や風景なども撮影しましたが
最も楽しいと感じたのが人でした。
自分が何を撮影したいか、改めて分かった旅でした。
以上で「トリアーへ行く」は終わりです。
ここまでご覧いただき、どうもありがとうございました。

トリアーへ行く その3

「トリアーへ行く」

「トリアーへ行く その2」 の続きです。
ポルタ・ニグラ以外にも幾つかローマ時代の遺跡があります。
カイザーテルメン

トリアー

かつての大浴場。当時は大勢の人が集まる場所だったと思います。
現在は廃墟となっており、ここに人がいたことを想像するのは
難しくなっていますが、その「人がいた」という感覚がその建造物を
より魅力的に見せている気がします。

トリアー

この天井の高い通路は現在地下に当たる場所なので、
もしかすると当時は水面の下だったのかもしれません。

トリアー

円形劇場

トリアー

ここは非常に驚くべき場所でした。
というのは客席部分ではそれほどではないのですが、
一番下の舞台のところに降りると音が何重にも響きました。
試しに一度手を打つとそれが4回ほど響きます。
声も同じくです。地下にも降りられますが
そこは空洞になっており水たまりがあります。
そういったことが影響しているのか分かりませんが
音が幾重にも重なって聞こえます。

トリアー

ローマ時代、ここは舞台や闘技会場だったのでしょう。
舞台ではその独特の音響が人々を鼓舞させたのかもしれません。
多くの観客に囲まれ、舞台に立つ。
言葉では簡単に表現できないような世界が
存在していたかもしれません。
そこにある案内板によると約20000人収容ということです。
この場所にそれだけ多くの人がいて、熱狂していたとは
現在の雰囲気からはあまり考えられませんが、
ローマ時代のその場所が今目の前にあるというのが
不思議な気分です。

トリアー

私たちが生きている現在という時間、
一秒一秒が既に過去になっていきます。
進んでいる時間を中心に考えると
一分前、一時間前も既に過去ですが、
逆に大きな見方をすれば、一分前も一時間前も
まだ「現在」の一部と言えるかもしれません。
ローマ時代の建物だけでなく、
そこにいた人々にも思いを馳せると
それが単なる遠くの過去のものではなく、
その大きな「現在」の一部にも感じられ、
その建造物や彼らがいた空間が
私たちのいる時間と繋がっているようにも
感じられます。
その感覚を持って建造物に手を触れてみると
冷たいものの中に何世代にもわたって受け継がれてきた
歴史のようなものや、様々な人の感情まで
浮かんできそうで、
彼らがいた世界がより身近な存在になるような気がします。
彼らの時代、私たちの時代が一つの大きな「現在」だと意識すると
未来さえもその「現在」のなかにあるように感じられ、
少し不思議な感じがします。

トリアーへ行く その2

「トリアーへ行く」 の続きです。
トリアーはドイツ最古の街で遅くとも紀元前16年にローマ人によって
建設されました。

先日訪れたアウグスブルクは紀元前15年建設でドイツで
2番目に古い街ですが、アウグスブルクがあるのはバイエルン州。
トリアーとは数百キロ離れた場所に位置しています。
つまりそれだけローマ人の勢力が強かったというのが分かります。
当時のドイツはローマ帝国の勢力下にありました。
そのローマ帝国の遺構がトリアーやその周辺には多く残っており
そのうちの幾つかはユネスコの世界文化遺産に登録されています。
トリアーのシンボル、ポルタ・ニグラ(「黒い門」の意、右側の建造物)と近代の建築がある
現在の街並み。

トリアー

上のこの写真だけ別の日に撮ったものです。
古代ローマの建物と近代の歴史的建造物。門の巨大さが分かります。
この写真を撮った日はしっとりした街並みが撮れるのではないかと考え
雨の日に撮影に行きました。使用レンズは35mm判換算で70-200mmのズームレンズです。
中から上を見上げると、空や自由に対する憧れが強くなるような気がします。

トリアー

通路は細く、趣があります。
壁に触れると石の冷たさが伝わってきます。

トリアー

壁の細かい装飾も目を引きます。

トリアー

遠くにワイン畑(ぶどう畑)が見えます。
トリアーはモーゼルワインの生産地です。

トリアー

門の上からは旧市街地、大聖堂が見えます。
この景色はいつ頃から変わっていないのか、
今後も変わらず残して欲しい眺めです。

トリアー

ローマ時代、
こういった巨大な門がある街の雰囲気はどのようなものだったのか
想像しても簡単には思い浮かびませんが、
それだけ歴史があると言うことかもしれません。
現在とは違うであろう街並みを想像しながら街を歩くと
現代の建物が逆に新鮮味あるように感じられたのが不思議です。
続きます。

トリアーへ行く

引っ越しの翌日、ミュンヘンから友人が遊びに来ました。
彼女がトリアー(トリーア)に行きたいと言うので電車で向かいました。
トリアーはザールラント州の隣、ラインラント=プファルツ州にあり
ザールブリュッケンから電車で約一時間の距離にあります。

トリアー

天気は快晴でしたが朝の気温は10度前後と少し冷え込んでおり
ジャケットが必要な一日でした。
この日、持って行ったのはカメラ一台にレンズ2本。
35mm判換算で28-108mmのズームレンズを主に使用し、
暗い時だけ50mmの単焦点レンズを使用しました。
休日なのでお店は閉まっています。
街中は観光客が多く平日より人が少なく感じられます。

トリアー

トリアーにはドイツ最古の大聖堂やドイツ最古のゴシック教会があります。
キリスト教との関連も深いです。
街中にあるマンホールの蓋にはこの街の紋章にもなっている聖ペトロが
描かれていることからもそれが分かります。

トリアー

トリアー

教会の中に足を踏み入れるとひんやりとした冷たい空気を感じます。
石の建築ならでは冷たさがあります。

トリアー

細かい彫刻などにも目を奪われます。

トリアー

椅子が頭を下げてお祈りしている人のように見えるのは私だけでしょうか。

トリアー

工事中の箇所。本来の姿が見られないのは残念ですが
逆にガイドブックなどでは目に出来ない珍しい光景のようにも思います。

トリアー

教会の中では様々な光に出会うことが出来ました。

トリアー

トリアー

トリアー

のんびりとした休日の午後、
公園では散歩している人、くつろいでいる人に出会いました。
そこでは時間の流れも違っているように感じられます。
緑を見ると少し心が落ち着くような気がしました。

トリアー

トリアー

日中は少し暖かくなり、散歩日和となりました。
続きます。