独仏公園へ 3

前回の続きです。
独仏公園へ花の写真を撮りに行ったのですが、花壇は既に土だけになっていたので
花壇を求めて更に奥まで歩いて行きました。
ところで奥の方には別の入り口があります。
入り口近くだからか人が多くなってきました。
その入り口からそう遠くない場所に木々が立っている場所があり、
その木々の間には数人の人が集まって何やら上を見ています。
視線の先を見ると、そこには幾つもの風鈴がありました。
これは何ですか、とそこにいる人たちに伺おうとしたところ
彼らも、これは何だろう、、、というようなことを言っているのが聞こえてきました。

名誉の谷

その風鈴の木があるのは墓地です。
その中の一つのお墓の上に風鈴があります。
身内の人が取り付けたのか、しかしそれにしては高い場所にあるので
一般人が簡単に取り付けられるようなものではありません。
ここは「名誉の谷」と呼ばれる場所で1870/71年の普仏戦争の戦場でした。
この戦いでフランスに勝利し、ドイツは統一します。
この名誉の谷にはその兵士たちのお墓があり、名誉墓地となっています。
墓地といっても怖い雰囲気はありません。
独仏公園内にある小さな茂みにあるといった感じで
墓地の中や周りは普通に人が散歩しています。

名誉の谷

子供がここで追いかけっこをして遊んでいました。
疲れた子供はそのまま墓石に腰掛けています。
その感覚は日本人にとってはあまり馴染みがないと思いますが
ドイツでは墓地は公園のように整備され、そこで読書やピクニックを
している人も多いので、ドイツの人にとっては墓地でありながら
墓石は単にオブジェ的なものなのかもしれません。

名誉の谷