植物園を訪れる

久しぶりに生演奏を聴く機会がありました。
ブラームスのドイツ・レクイエムです。
やはり生演奏はCDなどで聴くのと違って
聴く側にも緊張感があり、満足いくものでした。
その公演前、少し時間があったので
近くにある植物園を訪れました。
その中にある温室に入ると、一瞬にしてレンズが曇りました。
こういった効果も面白いので、そのまま拭かずに、
そして色温度など設定も色々変えて撮影しました。
その場で効果を確認出来るデジカメならではの撮影です。

植物園

こういった効果の中でそこにある光景を見ると、
独特の世界が感じられます。

植物園

花を撮ると言うよりは光を撮るという感じで
花を中心に意識するのではなく、絶えず光を意識していました。
こういった撮影も面白いものです。

植物園

温室を出て外を見ると、素敵な光景を目にしました。
何かほのぼのとした時間の流れがそこにはあるようです。

植物園

湖畔を歩く

同じ湖でも

先日とは違う場所です。
先日の場所は人が住むような場所ではありませんでしたが
人の生活に近い湖畔を訪れました。
こういう風景は今も昔も変わらないものかも知れません。
聞こえてくるのは鳥の鳴き声と僅かな波音。
時間の流れがゆっくりに感じられます。

琵琶湖

小さな港です。波もないほど落ち着いた、静かな場所です。
その場所に小さな船がただただ浮いています。
立ち話をしている人がいます。
港側での立ち話は、彼らにとって日常的な風景の一コマかも知れません。
海や港に馴染みがない私にとっては新鮮に映ります。
日本全国、どこでもその場所ならではの生活があると
改めて感じられました。

琵琶湖

銭湯ですが、入り口前に物が置かれていて
どうやら今は使われていないようです。
昔は漁から帰った漁師の人たちが冷えた体を温めるために
入っていたかも知れません。

琵琶湖

行く手を阻みます。

琵琶湖

夕暮れ時に浮かぶ浮御堂のシルエット、
その前をゆっくり移動している水鳥がいます。
こういった光景を時を忘れてのんびり眺めるのも
一つの至福の時かも知れません。

琵琶湖

人目に付かない

非常に急な階段です。
それほど高くはないですが、上に登ってから振り返ると
そのまま転げ落ちそうな感覚を覚えました。

日吉東照宮

「急な階段ですね」
それが上の受付での挨拶になりました。
聞けば、建造時に下から見えないように、人目に付かないように作れという
命があったと言うことです。
正面から見れば鳥居の奥の階段は暗くてはっきり見えず
上に何があるかは分かりません。
鳥居の前の緩やかな階段は、おそらくそれほど古くない時期に
作られたものかも知れません。
昔は木々の間にある細い一本道があるだけだと思うと
神社が木々に囲まれて、言い換えれば守られていたということでしょうか。

日吉東照宮

階段の上、そこにはまだ雪が残っています。
市内では雪がほとんど見られないので、
ここはそれだけ気温が低いのかも知れません。
奥にひっそりとした門があります。

日吉東照宮

更にその奥には建物があります。
拝殿と本殿が一体となっている権現造りです。
その建物は山の木々に守られて、音もなく静かに佇んでおり、
曇り空が似合っている場所に感じられました。

日吉東照宮

よく見てみれば装飾も立体的に作られているなど
手の込んだものがみられます。
ただ傷が付いていたり剥がれていたりするのを目にすると
少し残念な気もしますが、しかしそれがかえって
この場所の落ち着いた雰囲気を作り上げているような気もします。

日吉東照宮

中に入ると金色の装飾が目を惹きます。
そして壁などに描かれた人物画を目にすると
まるで奉られている神が孤独を避けるために
人を置いたようにも感じられました。
それがこの人目に付かない場所の
ひっそりとした孤独感をなお強めている気がしました。

日吉東照宮

盆梅展を訪れる

盆梅展を訪れました。
ですが時期がまだ早かったのか、咲いていないものが多く
梅のある空間は少し寂しい場所になっていました。

盆梅展

庭に回ってみると、雪が残り、その白さが目を惹きます。
曇り空から光が差し込み建物を照らしています。

盆梅展

建物内から、その光を見てみると良い影を作っているのが分かります。
そこにだけ暖かい温もりがあるようです。
僅かな光ですが、それでも温もりが感じられるほど
その場の空気は冷えていました。
しかし暫くすると梅が咲き、この空間はもっと華やいだ
別空間になるかも知れません。その頃が楽しみです。

盆梅展

湖の畔で

琵琶湖

湖の畔は思った以上に寒い場所でした。
どんよりとした曇り空のもと、湖から冷たい風が吹いているだけでなく、
静かな、しかし重い波音が、吹き抜ける風と一つになって
体の中を刺すようにして通り過ぎていきます。
寂しそうな風景がなお気温を下げているかも知れません。
周りに水は多いのに、何故か乾燥しているように感じられます。
そこにある親子のような大小の木が印象的でした。
寂しさと同時に小さな小さな温もりのようなものを感じました。

声が聞こえる場所

かつての学校だった建物です。
学校と聞いて人によっては小学校を想像したり
高校を想像する人など様々いると思います。
私は小学校を想像しました。
(実際の建物は初等科小学校の校舎)

歴史的建造物

現在、建物は本来の目的で使われることはなく
文化財として公開されています。

歴史的建造物

建物の中、一階は教室だったようですが、
空間があるだけでなく、一見しただけでは
そこから学校らしいものを感じるのは難しいように思いました。
しかし外から差し込む光を目にしたとき、
ここを小学生が出入りしていたのかな、と子供たちの
賑やかな声が聞こえたような気がしました。

歴史的建造物

桜の季節にはきっと美しい光景になると思います。
そんな季節、そこからは様々な声が聞こえてくるかも知れません。

歴史的建造物

いにしえと現在を結ぶ

久しぶりに出かけました。
大河ドラマの影響か想像した以上の人が訪れています。

安土城

こういった建物が数百年前に建てられたこと、
それが存在していたことは本当に驚きですが
たとえ一部でも復元されたことは嬉しいことです。
復元された一部から全体像を思い浮かべると
かなり巨大な建築だったと分かります。
また当時も今もそこには様々な人の思いがあったと思います。
そういった生きた人を感じながら、こういった建造物を見ると
そこには幾つものドラマがあったように感じられます。

安土城

ただ当時の建物が本当はどういった姿だったかは今でも謎のようですが
それを描いたとされる屏風絵、それは贈り先のローマ教皇庁でも
探されていると言うこと、いつか見つかれば、と思います。
そういえば秀吉時代の大阪城を描いた屏風絵も
オーストリアで見つかりました。屏風絵の内容だけでなく
そこから当時の人や国の繋がりを思い浮かべるのも楽しいことですし
また現在、そういった発見を通して国際交流がなされるのも
素晴らしいことだと思います。
人々や国とを結ぶだけでなく、いにしえと現在を結ぶ
そういった様々な線。一本の線から色々な世界に拡がることも
可能ですし、同時に自分もその線をさらに広げていきたいと
感じた一日でした。

安土城

あと一ヶ月

東京

ソノリウムでのコンサートまで約1ヶ月です。
準備の方は大体進んでいると言ったところでしょうか。
ただ写真はまだ全てを決定していない状態です。
今回のコンサート、主役は当然、歌なので
背景に映す写真は少なめです。
写真が動いているとホールにいる人は
歌を聴くよりも写真を見ることに集中してしまうかも知れません。
ですので、基本は一曲一枚を意識し、
ときには複数枚使うという予定です。
そのそれぞれの曲にあった一枚を選ぶのが難しいです。
歌詞を意識して選んでいきますが、
私としては写真にも一つのテーマを設けて
歌のようなストーリー性を作りたいと考えています。
簡単ではありませんが、こういった作業は楽しく、
そこには色々な世界があります。
そしてそこから様々な可能性が広がっていく気もします。
あと1ヶ月、コンサートに向けて頑張りたいと思います。

ミュンヘン

買い換え

長年愛用していた、ひげ剃りを買い換えました。
これまで刃を何度も替えて使ってきましたが、
使用が難しくなってきました。
強い拘りがあるわけでもないので、同じものを長年使っていましたが
よく見てみると塗装もはがれ、少し可哀想な姿になっています。
当然、観賞用ではなくて一つの道具として使っていたので
塗装のことなど特に意識することもなく
ここまでなっているとは気が付きませんでした。
お疲れ様でした、という気持ちです。

ひげ剃り

そして新しいものを購入するために
お店で幾つも見てみましたが、軽いものが多く驚きでした。
いずれにしても新しいものも長く使っていきたいと思います。

人物撮影

昨年末のことです。
人物撮影のお話しがありました。
撮られる側にとってリラックスできる環境を意識すれば
私の方から現地に赴くのが一番良いと思ったのですが
私は日本への一時帰国直前で忙しく
ザールブリュッケンへと来ていただくことになりました。
往復10時間近くかかる距離です。長距離の移動があれば疲れもありますし、
何より訪れたことのない場所では目に見えない不安もあるかもしれません。
そして今回の撮影は初対面の人です。
お互い緊張があります。
予めメールでテーマ的なものなどを話してはいましたが
まず昼食で少し話をしてお互い相手の雰囲気などが
分かってから撮影を始めました。
場所は一カ所で、その建物内で数カ所考えていました。
そしてレンズは35mm判換算で70-200mmと、同50mmの2本です。
カメラは一眼レフとミラーレスタイプの一眼カメラの2台を持って行きました。
というのは、人によってはファインダーを覗いて撮影されるのは緊張して、
逆にコンパクトカメラのようにモニタを見ながら撮影できる
ミラーレスの方が落ち着くと言う人もいます。
その逆にコンパクト的なものでは気分が乗らないし、
シャッター音のリズムがある一眼レフの方が良いという人もいます。
今回は最初一眼レフで主に撮っていましたが
途中からミラーレス一本に変えました。
そちらの方が表情も良く思えました。
また最初はリモートフラッシュとレフ板を使って撮影していましたが
途中からは窓から入る自然光だけにしました。
ちょうど外は雪が積もっていたので良い明るさがありました。
モニタを見ながらの撮影、自然光と、より自然な雰囲気で
撮影が出来たと思います。
外から入る光と2人の存在感、目線を意識しました。

人物撮影

撮影したものは数十枚撮影する毎に、カメラのモニタで確認していただき
それから場所を少し変えたり衣装を替えていただきました。
結果、衣装も3度着替えていただき、撮影は順調に進んでいきました。
その後、僅かな時間でしたが場所を移して撮影を続けました。
撮影では、記念写真にならないように意識しましたが、
ときにはそういった写真も入れ、楽しい雰囲気で撮影できたと思います。

人物撮影

振り返ってみれば色々と反省する点もありましたが、
次に繋がる撮影になったと思います。
何より楽しい雰囲気で撮影できたのは良かったです。
寒い中、遠くまでお疲れ様でした。
どうもありがとうございました。