友人とザールラント州の隣、ラインラント・プファルツ州ダイデスハイムにある
ドイツフィルム・フォトテクニック博物館
(Deutsches Film- und Fototechnik Museum)へ行きました。
フォトテクニックと聞けば、今では撮影するときのテクニックだと感じますが
それとは違ってカメラ技術の進化、単純に言えば歴代のカメラを
展示している博物館です。
天気は晴れ。暑い一日です。
遠くからは看板が見えず、下に来て気が付きました。
上にある看板には直ぐに気が付きませんでしたが
大きな案内があったので、探していた博物館は
簡単に見つけることが出来ました。
毎日オープンしているわけではなく、よく地方で見られる博物館と同じように
開館している曜日と時間が決まっています。
ここは入場無料とありました。
1990年12月にオープンしたとのことです。
窓の所にもオールドカメラが飾られてあり、そこを見るだけで
少し気持ちも高ぶります。
約300m2の中に4000以上の展示物があると言うこと。
昔のスタジオカメラから比較的新しい時代のフィルムカメラがありました。
例えばライカではM6までありました。
ダゲレオタイプ、カロタイプ、写真乾板などの説明もあります。
昔のカメラは撮影に時間がかかったので
モデルを固定するための道具なども紹介されていました。
撮影する方も撮られる方も大変だったことが分かります。
文字通り博物館でしか見たことのないようなカメラが並んでいます。
様々なカメラだけでなくストロボや単体露出計などの備品も紹介されています。
そこには友人が使っている昔ながらの露出計がありました。
製品としては過去のモノですが、まだ現役で使えています。
子供連れの人も見に来ていました。
こういった歴代のカメラを見ると、今自分が使っているカメラは
そういった先人の積み上げてきたものの上のあるということが
強く感じられます。
別のフロアには映画関連のものが並んでいます。
映写機もあります。
現在の小さなビデオカメラも展示されていました。
今では懐かしいベータも紹介されています。
こういった風に紹介されているとここは職人の部屋のように見えます。
以前は技術や知識がより必要だったので
撮影する方も今以上に職人だったと思います。
入り口にはレニ・リーフェンシュタール(1902-2003)が写っている写真が何枚かありました。
映画撮影中のものやフィルムカメラで撮影しているものなど。
政治的な話しは全く別として、私もこの方の影像に驚いたことがあります。
具体的には全体像や部分を写す際の切り取り方でしょうか。
そういえば以前、彼女が眠るミュンヘンのお墓にも行きました。
この博物館はそれほど大きな規模ではありませんが
それでも内容的には充実したものがあります。
カメラの歴史的なことだけでなく
カメラに対する愛情のようなものが詰まった博物館かも知れません。