フィルムカメラを持って その5

その4の続きです。
私がお店に現像・プリントをお願いして家に帰る時、
偶然街中でルクセンブルクに連れて行ってくれた友人と出会いました。
これからお店にフィルムを出すところということだったので
あとで一緒に出来上がったものを見る約束をしました。
数時間後、お店に出来上がったものを取りに行きましたが
正直なところ、それほど期待はしていませんでした。
というのは露出オーバー気味が多いと思われるので
白い写真が多いだろうと思っていたからです。
お店のカウンターでどのように写っているか簡単に見てみましたが
露出オーバー気味か完全にオーバーだったにもかかわらず
しっかり写っているので、思わず喜んでしましました。
お店の方も「満足していますか?」と笑顔で聞いてきます。
写りの善し悪しや、写真の切り取り方といったことは問題ではなくて
しっかり写っていたのが本当に驚くことで、また喜びでした。
ネガだったので大丈夫だったのだと思いますが
それでも嬉しいものがありました。
フィルムカメラはデジタルと違って直ぐに確認出来ないので
不便な点もありますが、こういった「待つ」楽しみが良いのかもしれません。

写真

その後、カフェで友人と合流して自分で撮った写真だけでなく
お互いのを見てみました。
こういった楽しみも本当に楽しいです。
そしてカメラやレンズの性能は写真にとって
それほど大きな問題ではないとも思いました。
やはり重要なのは写真の方だと改めて思いました。
そういえば友人とは同じフィルムを使い、同じお店でプリントしてもらいましたが
同じ風景を撮っているにもかかわらず、写真の色合いが少し違っています。
並べて比較してみないと分からない程度ですが
そこにレンズの差があるのかもしれません。
ところで現像・プリントはスピード仕上げでお願いしたのですが
日本円とユーロのレート換算もあるので正確な金額は分かりませんが
感覚的には36枚撮り一本でCD付きだと2500円から3000円といった感じでしょうか。
ザールブリュッケンでもう少し安いお店も何軒かあるのですが
そちらではスピード仕上げがなく、大体1週間ほどかかるようです。
それを意識するとやはりスピード仕上げのあるお店を選んでしまいます。
金額を意識すると日常的にフィルムカメラを使うのは難しいですが
それでも可能ならば毎日フィルムを使ってみたくなるほどに
自分の中ではフィルムカメラの楽しさが出てきたように感じます。
そして写真そのものとの距離感もより近くなるような感覚があるので
機会を作ってこれからもフィルムカメラを使いたいと思います。
その前に自分のフィルムカメラを手に入れることが先ですが。
いずれにしてもこういったことは自分一人だと気が付かなかったかもしれません。
友人に感謝感謝です。